吸光分光法
ウィキペディア フリーな encyclopedia
吸光分光法(きゅうこうぶんこうほう、英:Absorption spectroscopy)とは、試料との相互作用によって起こる電磁波の吸光量を周波数または波長の関数として測定する分光技術である。 試料は、放射場からエネルギー(この場合は光子)を吸収する。吸収の強度は周波数の違いによって変化し、この変化が吸収スペクトルとして表れる。吸光分光は可視光に限らず、目的に応じて電磁スペクトル全体にわたって計測される。
吸光分光法は分析化学の手法として、サンプル中の特定の物質の存在を決定したり、さらに同時にその物質の存在量を測定するために用いられる。 特に赤外線・可視光線・紫外線領域での分光は分析手法として広く一般的となっている。
分析化学以外にも、天文学での分光観測や、分子・原子物理学の研究、リモートセンシングなど多くの分野で吸光分析法が使われている。
吸収スペクトルを測定する実験的手法は多岐にわたるが、最も一般的な手法は放射したビームを直接試料に照射し、試料を透過した光の量を波長ごとに検出器で測定するものである。透過してきた光のエネルギーは、吸収量を計算するために使われる。 光源や試料の配置、検出手法は、用いる波長帯や測定目的によって大きく依存する。
以下は吸光分光法の主な種類である[1]。