チリ地震
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チリ地震(チリじしん)は、南アメリカ大陸のチリ共和国および近海にて発生した個々の地震の通称であり、それらの総称でもある[1]。
チリの位置する南アメリカ大陸の太平洋岸は環太平洋造山帯の一部であり、海溝(ペルー・チリ海溝)、造山帯(アンデス山脈)などの地殻活動が活発であり、地震や火山活動の多い地域である。ここではアンデス山脈の中部以南の太平洋岸に位置するチリ、および地勢上連続しているアンデス山脈東部のアルゼンチン西部山岳部、ボリビアのアルティプラーノも含めた地域における地震活動について記述する。これらの地域における地震の発生メカニズムはナスカプレートと南米プレートが年間約7cmの速さで衝突し収束型境界となり、ナスカプレートが南米プレート下へ潜り込む沈み込み帯となっている。地震はプレートの衝突、沈み込みにより蓄積された歪の解放によるものであり、コロンビア、エクアドル、ペルーにおける地震と共通している。
また震央が海上の場合を特にチリ沖地震と区別する例も見られるが、こういった慣例も厳密には運用されておらず、1960年に発生し日本にも大きな津波被害を及ぼした地震は、バルディビア近海で発生したM9.5の巨大地震で震央は沖合であったが、一般的にチリ地震と呼ばれている[1](この地震について本項では以下、「バルディビア地震」と表記する)。これはチリの地震に限ったことではなく、他の南米や中米各国における地震の場合でも○○地震と○○沖地震は厳密に運用されていない。
「チリ沖地震」も参照