ブラキストン線
生物地理区の境界線 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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ブラキストン線(ブラキストンせん、英: Blakiston Line)とは、津軽海峡を通る(哺乳類、鳥類の[1])動物相の分布境界線である。津軽海峡線(つがるかいきょうせん)ともいう[2]。渡瀬線とともに日本における特に重要な分布境界線とされ[3]、日本において最もよく知られている分布境界線のひとつ[4]。
イギリスの動物学者のトーマス・ブラキストンが境界線の存在を提唱し、地震学者ジョン・ミルンの提案でブラキストン線と呼ばれるようになった[4][5]。動物相はブラキストン線を境に北のシベリア亜区と南の満州亜区に分かれる。ブラキストン線は、ツキノワグマ、ニホンザル、ニホンリスなどの北限、ヒグマ、ナキウサギ、エゾシマリスなどの南限となっている。[6][7][8]
植物、爬虫類、両生類、および蝶については違う分布境界線が指摘されている[9]。植物相は渡島半島の付け根や黒松内低地帯で区分されている[6]。両生類と爬虫類については八田三郎が1910年に宗谷海峡に境界線があると指摘し、八田線と呼ばれている[9](しかし、コモチカナヘビやカラフトサンショウウオといったサハリンと共通の種類が分布しているケースもある[10])。