ベトナム国
ウィキペディア フリーな encyclopedia
この項目では、かつてベトナムに存在した国家について説明しています。1976年以降のベトナム国家(ベトナム社会主義共和国)については「ベトナム」をご覧ください。 |
ベトナム国(ベトナムこく、ベトナム語:Quốc gia Việt Nam / 國家越南、フランス語: État du Viêt-Nam)は、1949年から1955年までベトナムに存在した国家。阮朝の最後の皇帝であったバオ・ダイ(保大帝)を元首としたため、バオ・ダイ政権と呼称されることもある。
- ベトナム国
- Quốc gia Việt Nam
(國家越南) -
←
←1949年 - 1955年 → (国旗) (国章) - 国の標語: Dân vi quý
(漢字:民為貴) (日本語:民を貴しと爲す) - 国歌: Thanh niên Hành Khúc(ベトナム語)
青年行進曲
ベトナム国はベトナム全土の領有権を主張したが、第一次インドシナ戦争中はベトナム民主共和国が国土の大半を実効支配しており、1954年のジュネーヴ協定締結後は北緯17度線以南を統治区域とした。
フランス領インドシナの権益を残したいフランスが、ベトナム民主共和国に国家の正統性で対抗する事を目的に樹立した傀儡国家である。アメリカ合衆国から支援を受けたゴ・ディン・ジエム(吳廷琰)が最終的に権力を掌握し、ベトナム共和国へ国家体制を変更することで消滅した。
国家元首の称号は「国長(ベトナム語:Quốc trưởng / 國長)」であったが、これを阮朝ないしベトナム帝国の皇帝と同じ称号と見なしうるかは微妙であり、それらとの連続性を断定することはできない。