傷追い人
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『傷追い人』(きずおいびと)は、小池一夫原作・池上遼一作画による漫画(劇画)、またそれを原作としたOVA。小学館『ビッグコミックスピリッツ』1982年1月15日号(発売日は前年12月)から1986年3月30日号まで連載[1]。
悪の巨大組織「G・P・X」に恋人と青春を奪われた元アメリカンフットボーラー・茨木圭介の愛と復讐の戦いを描く、モンテ・クリスト伯を意識して企画された復讐劇[2]。
実質的な前作にあたる『I・餓男』[3]は、主人公が復讐を果たせぬまま未完に終わったが、リターンマッチにあたる本作では、主人公は復讐を一応の形で遂げることができた[4][5]。高橋留美子を筆頭としたラブコメに流行が移り、旧来の劇画が失速していた時期だったことから、『傷追い人』でも一部コメディが試みられたが、最終的には男たちが単行本1巻分以上をかけて決闘を繰り広げる王道の「劇画」で物語は決着する[6]。