立位の聖母
ローヒル・ファン・デル・ウェイデンの絵画 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
『立位の聖母』(りついのせいぼ、蘭: Staande Madonna met Kind、英: Madonna Standing)あるいは『授乳の聖母』(じゅにゅうのせいぼ、伊: Madonna al latte)として知られる『聖母子』(せいぼし、蘭: Maria met kind、独: Maria mit Kind、英: Madonna and Child)は、初期フランドル派の画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデンが1430年から1432年に制作した絵画である。油彩。本作品は二連祭壇画の左側の板絵であり、聖母子を主題としている。また右側の板絵にはアレクサンドリアの聖カタリナが描かれているが、品質が劣っており、一般に工房の助手による作品と見なされている[2]。現在はウィーンの美術史美術館に所蔵されている[3][4][5]。
概要 作者, 製作年 ...
オランダ語: Staande Madonna met Kind 英語: Madonna Standing | |
作者 | ロヒール・ファン・デル・ウェイデン |
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製作年 | 1430年-1432年[1] |
種類 | 油彩、板(オーク材) |
寸法 | 18.9 cm × 12.1 cm (7.4 in × 4.8 in) |
所蔵 | 美術史美術館、ウィーン |
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板絵には壁龕に立つ聖母子が描かれている。壁龕を形成する建築物の部分には、父なる神、鳩の形で表された聖霊、アダムとイヴを含む聖書と天国の人物がグリザイユで描かれている。絵画はおそらく若い頃のファン・デル・ウェイデンが1432年頃にヘントに移った後に見たと思われる、ヤン・ファン・エイクの『ヘントの祭壇画』(Gents altaarstuk)から影響を受けている。ヤン・ファン・エイクからの借用としては、生きた人物を壁龕に配置し、アダムとイヴを板絵の両端に引き離し、壁龕の上にもたれかかる父なる神の姿を配置したことなどが挙げられる[6]。